シムに使われているテクスチャー全般、スキン、髪型、服などのクオリティーを上げます。
シムに使われているテクスチャーは、特定のサイズにおさまる1枚の画像に縮小され、その縮小された画像を使って画面に描かれるという仕組みになっているそうです。この『特定のサイズ』を通常のサイズから大きくすることで、シムの見た目のクオリティを上げるというのがこのHQ Modificationです。
環境やサイズにもよるとは思いますが、動作が遅くなるなどプレイに影響が出る可能性がありますのでご注意ください。(作者のMKさんも普段のプレイで使うことは勧めていません。)
これは正確にはMODではなくちょっとだけ中身を変更したGraphicsRules.sgrというファイルで、下記の場所にあるデフォルトのGrapficsRules.sgrから置き換えて使います。元のGraphicsRules.sgrは必ずバックアップをとっておいてください。
Program Files (x86) \ Electronic Arts \ ザ・シムズ3 \ Game \ Bin \ GraphicsRules.sgr
GraphicRules.sgrには、パソコンのCPU、メモリ、グラフィックボードなどの性能をレーティングするためのルールや、そのレーティング結果に応じてゲームの動作や表示性能をどの程度に制限するか、を定めた数値などが記載されています。
先ほどでてきた『特定のサイズ』もGraphicRules.sgrに記載されているわけですが、HQ Modificationでは、このうち
[1] パソコン性能のレーティング結果から判定されたシムの描写クオリティ(SimQuality)が、最高ランクのVeryHighになっている
[2] ゲームオプションのグラフィック設定で、テクスチャクオリティをいちばん右の『高い』に設定している
[3] カメラがある程度シムの近くに寄っている
を満たしている状況下での『特定のサイズ』のみ、2048 -> 2560/3072/3584/4096へと変更します。
SimQualityは、直接確認することはできませんが
(マイ) ドキュメント \ Electronic Arts \ ザ・シムズ3 \ DeviceConfig.txt
に記載されているレーティング結果から判断できます。Rating Infoのところに書かれているGPU, GPU Memory, CPU, RAMの4項目について
- GPU: 5
- GPU Memory: 4
- CPU: 4
- RAM: 4
と(4項目との最高位に)レーティングされていれば、SimQualityはVeryHighになります。少しでもこれを下回ると、High以下になってしまうため、HQ Modificationは効果がありません。
この例の場合、ネックレスと、服と肌の境目がありの方がやや鮮明になっています。また、この画像では非常にわかりにくいですが、目の周り、髪、口紅もごくわずかに鮮明になっています。
別の比較画像がこちらで見れますが、とくに服に差がでやすい傾向にあるようです。
この差を大きいと思うかどうかは判断が難しいです。劇的な差があるとはとても言いがたい気はしますが、パソコンがもっと高性能だともっと差がつくかもしれませんので、はっきりと断言はできません。少しでもスクリーンショットをきれいに撮りたいならあって損はないかもしれません。
なお、SimQualityがVeryHighでない場合、GraphicsRules.sgrを書き換えて強引にVeryHighと判定させることができます。
ベースゲームが最新版Ver.1.22なら、477, 479, 481, 483行目の
setOption SimQuality $VeryHighの$High, $Medium, $Lowの3つをすべて$VeryHighと書き換えることで、レーティングにかかわらずSimQualityが必ずVeryHighと判定されるようになり、シムの見た目のクオリティが大幅に上がります。
……
setOption SimQuality $High
……
setOption SimQuality $Medium
……
setOption SimQuality $Low
別の手段としては12-15, 71-75行目などの
seti cpuLevelUber 4を全部Uberの数値(cpuLevelなら4)に変更してレーティングを本来より高く判定させる手もあります。
seti cpuLevelHigh 3
seti cpuLevelMedium 2
seti cpuLevelLow 1
いずれにしてもゲームの動作が不安定になるなどのリスクが伴うため、普段のプレイが十分快適でないかぎりは手をつけないほうがいいでしょう。